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AwesomeでFabulousな日々

思いっきり好き

ヲタクの夢〜滝沢歌舞伎2016、舞台について〜

ついに滝沢歌舞伎2016の幕が閉じた。4/10〜5/15の一ヶ月間49公演を駆け抜けたカンパニーのみなさんはそれぞれ次のお仕事にシフトチェンジしている頃だろう。


気分を悪くされた方がいたら申し訳ない。



出演者に増田良の文字を見た瞬間から行きたいと心の底から思った。これは担当が出るんだから当たり前でしょ?と思われるかもしれないが、違うのである。確かに担降り一発目!よっしゃ!行く!という気持ちも確かにあった、でもそれよりも、生で彼の歌を聴ける機会がこれを逃したらいつまでお預けされるか読めなかったからというのもある。ガムシャラが終わってしまい夏のEXが確約されていない、SixSTONES結成により歌うまハーフ(半澤くんは純日本人)枠が事実上解消、出演者の名前が上がった時点で彼はグループに属していない、こうなるとジャニワまで無いかもしれない。そう思うと居ても立っても居られなかった。彼は所謂無所Jr.とは少し違う扱いになったゆえ、数撃ちゃ当たる戦法では見られないような気もした。だからどうしても行きたかった。


ただ私は、ジャニーズの舞台に少し苦手意識があった。

確かに華やかで、普段歌い踊る彼らが芝居をしている姿は魅力的である。が、破綻したストーリー、足りない演技力、多ステを見越しての小ネタ。どれもこれも内輪ノリが強いイメージがあった。と言ってもビックリトンチキワールドことジャニーズワールドは一度も観たことがないし、SHOCKやプレゾン、滝沢歌舞伎、これらも一度も見たことが無い。少年たちは観た。じゃあ何故そう思うのか、何を観たんだ?答えはABC座。私はこれで一種のトラウマを植え付けられた。


私が生で観たABC座は2013年と2015年のもの。お芝居としてなので主に一幕について感じたことが上でも書いた通りの内容だ。

舞台経験豊富で、みんな上手だから楽しいし楽しみ!と口々に話してらっしゃったので意気揚々と観劇した。が、どう?俺うまいでしょ?と鼻につく演技、突然の仲間割れ、歌の力で仲直り、やっぱり演技力が圧倒的に足りて無い。素人が何を言うんだと言われるかもしれないが、彼らが相手にしているのは素人だ。その素人、つまりファンが楽しめなくてどうすると私はかなりのショックを覚えた。置いてけぼりに次ぐ置いてけぼり。あなた達はショーマストゴーオンかもしれないが、なんのために続けるんだよとさえ思った。

なぜあんなにコンサートは楽しいのに舞台は…それはやはり彼らに歌とダンスを求めているからなのかもしれない。

そして、私がKOされた未だに許さないのが2015のもの。感想としてはなんだこれだった。

それは演出のあの大先輩の感性が全く合わず苦手なそれだったこともあるが、全然彼らが楽しそうじゃ無い。そして外部の大先輩に調教されきった役者陣にもドン引きだった。滑舌が達者では無い人間に長台詞、フェチ的な言い回し、安いチープな物語、そして死の軽さ。演奏力、どこを見ても嫌悪感しか抱けなかった。何度か観劇が辛く泣きそうになった。

そこで私は、ジャニーズの舞台にトキメキを感じられなくなった。


なので、11年の歴史のある、たくさんのファンに愛されている滝沢歌舞伎自体への期待値はほぼゼロであった。観に行く目的も増田を始めとする応援している子たちだった。


4/30 私は新橋演舞場で人生初滝沢歌舞伎を観劇した。細かい感想としてはこちらの記事に書いてある。


最初から最後までクライマックスなヲタク・歌舞伎 - AwesomeでFabulousな日々 http://booyakabooyaka.hatenablog.com/entry/2016/05/02/103124


全体の感想としては、何てバランスのいい舞台なんだ。ということ。私は感動した。

歌舞伎とは謳っているが全容はショー。やりたいこと、やらせたいことをやりました!というのが見受けられた。でもそれは無責任な発表会ではなく、どこかに演出滝沢秀明の確固たる信念が見えた。

なんとなくではあるが、ウェス・アンダーソンサイモン・ペッグの作る映画に共通するものが見えた。そこにジャニーさんのトンチキ世界観が見え隠れする絶妙なファン心擽る世界観。2つが合わさって、よくわからないがヲタクの夢という文字が頭に浮かんだ。

ヲタクの夢といつのは、我々ヲタクが見たいアイドルの姿というヲタクの夢と、滝沢秀明というショーヲタクの見せたいものというヲタクの夢。これは双方の夢が詰まった舞台なんだと思った。


ウェス・アンダーソンサイモン・ペッグもそれぞれの映画は本人のヲタク的こだわりが炸裂している。ウェスの場合は彩色、シンメトリー、スローモーションの使い方。ペッグはホットファズなどのジャンルに対する愛ゆえのオマージュ。それぞれジャンルは違えどかなり強烈なヲタク的こだわりの塊だ。そこにこの舞台の座長、そして演出家でもある滝沢秀明は同じカテゴリーに括っても良いと思っている。


歌舞伎でも上に挙げた演技力、内輪ノリ、多ステありき感は無いとは言わない。だが、それカバーするほどのカンパニーへの愛や、ショーに対するこだわりが強く私にダイレクトに突き刺さった。


愛は、演出家としてのキャストへの信頼感(とくにSnow Manや林くん)、キャストへの課題(8人のJr.に課せられたバク転や京本、ジェシー、増田への支える役目)が嫌味なく心地よく観る側に伝わってきた。


滝沢歌舞伎は、滝沢秀明によるキャスト、ファンに送るラブレターなんだと私は受け取った。 

11年という長い期間、愛され続ける理由が私なりの解釈ではあるが理解することが出来たと思う。そしてわたしもこの舞台を愛する人間の一人になっていた。

担降り一発目、増田良をこの滝沢歌舞伎で観ることが出来て本当に良かった。

来年も出演者が誰であり、この滝沢歌舞伎の愛に触れたいと思った。


キャストの皆さん、お疲れ様です。素敵な春を過ごせました。ありがとうございます。

最初から最後までクライマックスな歌舞伎、楽しかったです。